009 一審判決
- 2004.03.30
- 冤罪を創る人々
***3.一審判決
一、 平成11年5月13日、松江地方裁判所(裁判長長門栄吉)は、31号法廷において、マルサ事案(巨額脱税事件)について、無罪の判決を言い渡した。
二、 しかし、一審判決は、マルサ事案について無罪としながらも、検察の顔色をうかがうような不十分な内容のものであり、刑事裁判と並行して進行している税金の裁判(このときは国税不服審判所で審理中)において、国税当局に主張の余地を一部残しているものであった。即ち、刑事事件では無罪であっても、税務上は多額の理不尽な税金が徴収される余地が残っていたのである。
取引の相手方である「@佐原良夫@」が明らかに嘘の自白をしているにも拘らず、一審判決は、佐原の自白が必ずしも嘘ではないと認定し、この取引は売買ではなく、譲渡担保であると佐原が誤解していたと認定した。
検察の面子を立てるための判決としか言えないものであり、無罪とされても私としては手放しで喜べないものであった。
ちなみに、そのプロセスが誤っていた一審判決でさえ、検察が捏造した証拠のほとんど全てを、信用性に欠けるものとして排除している。
三、 マルサ事案に対して無罪の判決が下されたのにあわてふためいたのであろうか、広島国税局は、控訴審にそなえて、当時、西大寺税務署長をしていた大木洋と、岡山東税務署法人部門特別調査官をしていた告発者の藤原孝行とを、急きょ本局に呼び戻し、それぞれ査察管理課長、査察管理課査察審理官にすえつけた。
2人は控訴審において、再び検察官を繰り人形にして、更なる悪あがきをすることになった。いわば恥の上塗りをしたのである。
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