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検証!! 『ホリエモンの錬金術』-号外10 . はてなブックマーク  Twitter   2009-09-01

 平成11年12月17日に堀江氏が、大和証券SBCMと光通信パートナーズに持ち株を売却して受け取った1億2千万円は、有馬晶子さんにそのまま渡されてはいない、つまり、堀江氏が自分のために費消したと推断する根拠は次の通りです。
  1. 有馬晶子氏へ支払ったとされる5億円の支払時期と趣旨が、最近になって堀江氏によって大幅に変更されたこと。
  2. 堀江氏は、平成11年12月17日もしくはその直後に、有馬晶子氏に1億2千万円支払った旨明言していないこと。
  3. 上場前のオン・ザ・エッヂからの17,687千円の借入金が弁済されていること。
 1.と2.については、これまで述べてきたことです。3.については、このたび私が初めて持ち出した事実ですので、以下に説明を加えます。
 
 まず、事実関係として、-
  1. オン・ザ・エッヂの上場直前期である第4期末(平成11年9月30日)の貸借対照表上に、役員に対する短期貸付金として17,687千円が計上されており(目論見書、P.44)、科目内訳(同書、P.60)によると、この役員は堀江貴文氏であること。
  2. 上場直後の第5期末(平成12年9月30日)の貸借対照表上からは1.の短期貸付金17,687千円が消えていること。つまり、この一年の間に堀江氏によって弁済されていること。
の2つの事実を摘示します。

 私が問題にするのは、この17,687千円の弁済財源です。堀江氏がこのお金をどのようにして調達したか、ということです。
 まず、一つ挙げられるのは、同時期にオン・ザ・エッヂは社長である堀江氏に17,687千円を貸していると同時に、3,640千円借り入れてもいる(同書、P.61)ことです。この部分については、相殺が可能であるとすれば弁済財源となるものです。
 しかし、残りの14,047千円の弁済財源が見当たりません。堀江氏の言葉によれば、上場後2年間は持ち株の売却は一切していないとのことですから、当然そこからは調達できません。
 外部から判明している限り、この一年間で堀江氏が手にしたキャッシュは、会社からの報酬以外には、この1億2千万円しかありません。従って、少なくとも14,047千円は、この1億2千万円のうちから弁済されたのではないかと考えられるのです。

 以上が、1億2千万円が平成11年12月の時点で、そっくりそのままは有馬晶子さんに手渡されてはいないとする推断の根拠です。

 ―― ―― ―― ―― ――

 ここで一句。
“てっぺんと おもっていたら がけっぷち” -八尾、立地骨炎。
(毎日新聞、平成21年6月7日付、仲畑流万能川柳より)

(“ライブドア どこまでいっても がけっぷち(オン・ザ・エッヂ)”)

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[1727] Re1:検証!! 『ホリエモンの錬金術』-号外10 投稿者:les Champs-Élysées 2009-09-02 04:50:49
最近の山根さんの議論を見ていて思うのが、日本外交への示唆ですね。日本の政治家の中には20世紀前半の単純な国力論から頭の中身が変わっていない人も地方の首長にはいるようですが、金融危機以後の世界でのフランスの存在感たるや、「国力」と「外交力」が同一の概念ではないことを物語ります。

自分は一度も長期的に海外で働いたこともないのに「グローバル化がどうの」「国際化がどうの」と言っている人は個人的経験則に基づけばかなりの確率で大したことない人(まさに「凡」!)が多いですが、実際に世界を見渡すと「世界が一致して何かを考えている」などということはまずありえないことがよくわかります。また、長期的に海外に滞在すれば、日本より全ての点で優れている国などありはしないとむしろ日本の再評価と海外の相対化の視点をも持つようになる人は多いと思います。

例えば、市場に対する向き合い方一つをとって見ても、「欧米」などという話法は実際にはまず成立しません。「欧」と「米」の市場に対する評価は大きく異なっており、「欧と米が一致して、日本を批判する」などということは、実際の議論を緻密に見ている人ならば、まずありえないことは簡単にわかることです。

フランスは金融危機以前から金融市場に対しては一定の規制が必要であるということを一貫して主張し続けてきました。であるからこそ、今、フランスは他のヨーロッパ諸国の賛同を得つつ、金融危機を経て遂に米・英もむしろ規制がないと長期的には結局損をするという認識に転換するに至り、今やフランスに大きくリードされる形で国際金融の議論は進みつつあります。
[1728] Re2:検証!! 『ホリエモンの錬金術』-号外10 投稿者:les Champs-Élysées 2009-09-02 04:51:54
日本でも政権交代が起こり、(旧)野党の代表が書いた論文が若干のハレーションを生みながら受け止められているようです。しかし、自分が思っていること、信じていることを日本のトップが自分の言葉で開陳することそれ自体は非常に好ましいことです。そして、内容に関しても、「反米」・「嫌米」を前提にした米国からの自立を模索するということならばそれはあまりに狂信的であり、日本の国益を損ねる可能性が高いですが、米国との友好関係にも配慮しつつ、長期的・漸進的に米国からの緩やかな自立を目指すということであれば、これは選択肢の一つに十分なりうる考え方だと思います(もちろん、従前の「世界一の親米国家」路線を歩むべきだという考え方もあって良いと思いますが)

市場原理主義云々という話に関してはあまりにも当然の内容なのでフランスではほとんど話題になっていません。というのも、ヨーロッパでは、市場はメリットだけをもたらす存在ではなく、それに負けず劣らず弊害ももたらす存在であり、手放しで礼賛できるものではないという認識が社会の過半数に届くか届かないか位の多数の人々に共有されているごく当たり前の考え方だからです。

日本の議論を見ていて思うのは、「市場原理主義」という言葉を用いた、市場に対する批判的な言説に過敏に反応する人が日本にはいるようですが、その言葉の意味するところが、市場のもたらすデメリットにも目を向け、無批判に市場及び市場のもたらすものを肯定するのは止めようという程度の意味で、現実の資源配分は市場に任せるということに関してはもはや現実には争いは全くない訳で、その際に生じるデメリットを抑えるためにある程度の手立てを打とうという程度の話でしょうから、それを市場原理を全否定するものなどと曲解して噛みつくのは大人げないという印象も受けます。

野党代表が言っていることは、ヨーロッパの指導者の考え方としては決して奇を衒ったものではなく、そして、今度の金融危機を見ればわかるように、実際はアメリカもしょっちゅう間違っているので、客観的な立場から物事のメリット・デメリットを分析して米国にも言うべきは言うというスタンスを取るのは悪くないし、日本の地位を考えても、常に米国の後ろに隠れて「そうだそうだ」と後ろから言っているよりは、自分なりの考え方を持って米国とも他の国々とも、一定の友好関係を維持すべく努力はしつつ、一方で是々非々の態度も忘れないというスタンスの方が尊敬を得ることができると思います。

ただし、その際に考えなくてはならないのは、交渉相手国と自国との間の交渉力を比較し、強硬な態度に出て梯子を外された時にむしろ困るのは日本であるという場合には臥薪嘗胆を期するということもまた国民を守るために必要な知恵であろうことは言うまでもありません。

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