2010年1月5日

乾隆帝の壺-1

 平成20年4月のことであった。私の許に一つの壺がやってきた。知人の所有になる名品で、中国清朝第六代皇帝乾隆帝(けんりゅうてい)ゆかりの品というふれこみだ。  私は美術品愛好家でもなければ骨董マニアでもない。ただ好奇心だけは若い時から人一倍旺盛な方なので、早速拝見することにした。美術品についてはずぶの素人であり、中国の歴史についても詳しいわけではなかったが、乾隆帝の名前だけはかねてからよく知ってい […]